August 10, 2006

サラウンドロケーションにおける可能性と小さな問題 VOL1


M−AQUA(エムアクア)の富正和です。
今回、池上英樹さんの、DVD制作、
サラウンドレコーディングロケーション部門において、
ライブレコーディングのシステム構築および、運用を担当しました。
レコーディングエンジニアの三木康広さんのサポートを含め、
何回かに分けて、このプロジェクトにおけるレポートを、
サラウンドロケーションにおける可能性と(小さな小さな問題)
として、投稿したいと思います。

今回は、ほんの少しだけ、私のバックグラウンドをお話します。
私は、東京は新橋の音響技術専門学校を卒業後、
日本放送協会に平成4年に入局、主に音声技術に従事してきました。
平成15年10月退職と同時に、前述のM−AQUA(エムアクア)
を設立しました。

M−AQUAは、ジャズ・ゴスペル・アコースティックを中心に、
『SR(PA)』と『LiveRecording』
両ジャンルの『LiveMixing』を行っています。

私が、最近好きな言葉なのですが、
『LiveMixing』
このなかには、SRやダイレクト2のミキシングだけでなく、
このブログの主眼である、サラウンドミキシングも含んでいます。

在職中に、スタジオでの5.1のサラウンドレコーディング
のアシスタントを、ほんの少しだけ担当したことはあっても、
ほとんど興味を持ちませんでした。
また、サラウンドロケーションの現場も、見学にいきましたが、
それは、大変な労力と、手探りの状態に見えました。

私が興味を持てなかった第一の理由は、
システムが複雑で、規模が大きくなるという事です。

スピーカーが2個→6個 マイクも2個→6個
MAのミクシングを体験した方ならわかると思いますが、
完成トラックが2ch→6ch(+2chも作ると8ch)

24チャンネル程度のハードディスクレコーダーや、
ProToolsLEの、最大18chだと、
ステレオのミキシングをするのと比べ、
だいぶ制約が有るという事です。

しかし、最初に書いてしまおうと思いますが、
再生条件から、逆算すると、6ch(5.1)の
再生条件からすれば、録音時の膨大な情報量を、
ほぼそのまま、伝えれば言い訳で、
2chの時にやっていた、
『詰め込んだり』『情報がマスクされたり』
といった事がかなりなくなると思いました。

もとい、今回の制作段階、
特に何度も重ねたテストレコーディングから、
本番のロケーションに入るまでには、
『ステレオ崇拝&サラウンド拒絶』は
『ステレオ経験を生かした&サラウンド受け入れ』
にかわって行きました。

それぞれの場面で、
『サラウンドロケーションにおける可能性と小さな問題』
を投稿していこうと思っています。
次回投稿をおまちください。
いや、投稿だけじゃなくて、発売もお待ちください。

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